歌姫は獣と出逢う

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♪触れた途端 溶ける はかない雪のように  消えてしまわないで darling  こんなに こんなに はらはらはらはら  綺麗に私に注ぐのに  手を伸ばしても 掴めないなんて  なんて この恋は意地悪なの?  こんなに こんなに  チクチク ズキズキ  疚しく(やましく)身体が 疼くのに  手を伸ばしても抱き締められない  いつまで この恋は寸止めなの?♪  久し振りの快晴。  六月の梅雨の時期ではないかのように爽やかな風が、美名の長い髪を揺らす。  代々木体育館周辺で、時々場所を移動し、アコースティックギターを演奏しながら歌う。  天気の良い、バイトのない休日は、大体ここで弾き語りをしていた。
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