1 ツキノ・ツキコ
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眩しかった。 自分にはないものを持っているその男が眩しすぎて、思わず羨んだ。 と同時にあたしは気付いた。 出逢ってしまった、ってことに。 特別な宝物を見つけてしまった子供のように目の前が突然輝き始めた。 錆びついていたオルゴールがツヤツヤに磨かれて、あたしの中で奏で始めた音は、今までに聴いたこともないほど、それはそれは美しい音色となったんだ――。
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