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男が、ゆっくり仕事に行く準備をする。
私が起こしてあげたから、朝慌てること無く仕事に行けるのだ。
わかってるのだろうか。
ネクタイは結んであげれない不器用な私の優しさだ。
7時20分。
女がニュースを読み上げるテレビを消すと、おもむろに玄関に向かう男。
まだ見てたのに。
しょうがない。
玄関まで行ってやるか。
男の後にくっついて、玄関まで行く。
革靴に足を入れると、男はこっちを見て、
「大人しくしとけよ」
と小言と笑顔を残して、ドアから出ていく。
うるさい。
早く行けー。
。。。少しさみしいけど。
ドアに鍵をかける音が聞こえた。
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