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 この小さな村で、琴は各家の手伝いなどをして食事と寝床を得ていたから、村の人間を皆、家族の様に感じていた。勿論仲の良い子も居れば仲の悪い子もいる。  年頃のになった琴にとって同い年くらいの男の子とは微妙な距離感を感じたりもしていた。琴には親も姉妹も居なかったから、ませた女友達から聞く男の話しにも、現実感はわかなかった。  器量がよく、少々浮世離れしたところのある琴は若者に好かれていたので、よく年頃の男の子から誘われもした。
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