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 その日、琴は畑仕事に向かった由の両親の託けを片づけると、行商の若者が訪れるのを今か今かと待ちわびていた。  すると仕事に出掛けている筈の由が、何故か話しかけてきた。  何か仕事を伝えに来たのかと、由と家に入った琴を由が強く抱きしめた。  突然の事に驚いた琴は由を払いのけようとしたが、由の力は強い。抱きしめたまま、由は琴に嫁になってくれと嘆願した。  琴は由を強く拒絶したが、由は一向に諦めようとしない。遂に琴は「あたしには好きな人が居るから駄目だ!」と言った。
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