3.脅迫?!スイートルーム

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待ち合わせの相手なんかもちろん女で。 まだ時間は30分以上ある。 …はずだったのだが。 「春馬きゅん」 「げッ」 久々に会うその女子大生は、 激しく劣化しており。 先程まで美しいものを見ていた俺の目に、 痛々しいまでの刺激を与えてくれる。 「う、あ、早かったんだね」 「だって半年ぶりだよ?待ちきれなくて」 たった半年でコレか?? 昔はあんなに清楚で美しかったのに。 いったい何があったんだ。 「私、決めたの。 春馬きゅんと遠距離はツライから、 このまま一緒について行く!」 …なんかもう、いろいろOUTだ。 即、許婚がいることを打ち明け、 涙ながらの別れをし、 慌ててリナの後を追う。 く、口直しだ。 確かリナは友人とカフェで待ち合わせし、 そこから目的地へ向かうと言っていた。 几帳面なリナのことだ。 きっと早目に待ち合わせの場所へと 向かったに違いない。 なんならその友人も説得して、 3人でホテル内のスパにでも行こうと 誘ってみよう。 最寄りのカフェでその姿を発見し、 ホッとしたのも束の間。 …なぜか彼女の傍には、 見知らぬ男性の姿があった。
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