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ブランコには白いタイツをはいた男たちがいた。
みな猫背のように背をまるめていた。
白いタイツはその部分だけまるく切られている。
かれらの陰茎は黒く大きく、ひかっていた。
その女は胸をなでられ、乳頭を舌でころがされる。
「・・・なぜ、どうして、こんなことに。」
女は息をとめたままだ。
融けるような感覚。
まるで堰をきってしまいそうな感覚におそわれた。
息をとめたまま。
まだ自制できたのだろうか。
女は目をあけた。
風呂につかったままである。
風呂からあがり、長い髪をかわかしはじめた。
下着はつけていない。
木の椅子でひんやりした。
あけたままの風呂から水蒸気がながれてくる。
「・・・なんだったのだろう。」
寝着にきがえ、新聞に目をとおしはじめた。
「なんだったのかしら。」
シーツを股にはさんだ。
そうして目をつむる。
新聞はしわくちゃになったまま。
かまわない。
股につたわるかすかな刺激がトラピズにのった男たちの、そそりたつ陰茎をおもいださせた。
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