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                    4 手をあてた。 指をうごかした。 息は止めたままだ。 目をつむってたまま、自慰をしていた。 早朝、シャワーをあび髪をかわかしていると、 あの男たちをおもいだす。 その陰茎の角度をその女は明瞭におぼえている。 朝、家を出る支度はできた。 リモートコントロール端末でテレビをつけ、民放へチャンネルをかえた。ゴシップなのだろう。音はちいさい。 「くだらない。」 といって、画面の時刻をみた。 昼はジャスミン茶だけときめている。 メガネ店にたちより鳶色のセルロイドのフレームを物色した。 こんどはこれにしてみよう。 5時半、その女は厚手のヘリンボン柄のコートをきて駅からでてきた。 2分ほどあるき、きゅうり、人参、ヨーグルトドリンクを買い、買いものバグを右手にさげてスーパーマーケットからでてきた。 部屋に入ると居間があかるくなった。 あきらかにその女の表情はあかるかった。 なにかをまちきれないといったふうであった。 風呂にはいろうとする。 いつもより、ずうっと速い時間である。 肌はつやをおび、やわらかい。 すでに吐息は熱い。 髪を無造作にむすんでいた。 手をあてる。 指をうごかす。 hitachiを買う気はまだないらしい。
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