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                    5 同性の愛撫はぬけめない。 つぼをこころえた女性だけがしりつくしている。 「・・・こわれてしまう。」 女はおもう。 なにかが切れそうで。 ぬけめなく愛撫はつづく。 いつのまにか、オイルをまんべんなく塗られていた。 尻に異物を感じた。 女はエネマをうける。 それもひとまえで。 つかのま、下腹部の圧迫。 「・・・でてしまう、でてしまう、ああ。」 苦痛だけなのか、よろこびが芽生えたのか。 女は特異な声をあげた。 ほぼ同時に、水と異物がほとばしる。 涙と汗とでぐちょぐちょだ。 女は猛烈なはずかしさをおぼえていた。 まわりの女性たちはみなほほえみをうかべていた。 ていねいにからだを拭くしぐさをする女性たち。 すると2人の女性が水と異物をからだにぬりだした。 大きな声で笑っている。 女のからだは熱く、呼吸はあらい。 べつの女性が女の顔の唾液、涙をペロペロとなめまわしはじめた。 くすぐったさはない。 唾液のにおい。 鼓動が鼓膜をはげしくつたわる。 全身のちからはぬけているのに、どこかがものすごく熱をおびたままである。 女はあのフィルムをおもいだす。 ストーリーでは、つぎはトラピズの男たち。女は冷静である自分にきがついた。 「・・・こわれてしまう。」 そうおもいながら、もっとちかくで見てみたい。 手にしたい。 口にしたい。 においをかぎたい、とおもっていた。
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