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目をつむる。
のどの奥に異物がはいる。
白目をみせる。
ゆっくりとまるで映画のスローモーションのように4回、5回つづけると、口からはなす。
息ができない。
くるしくなる。
女はくりかえす。
そこには主従の関係はない。
ただけらくをむさぼる。
無心の女がまんなかにいた。
男たちは絶頂をいそがない。
腕と首をしっかりとフォローする手と手。
髪の毛は女自身の汗と黒い男たちの体液で黒く束に光る。
音が変わる。
調性のない音は緊張をしいる。
女はきき手に脈打つのを感じた。
絶頂をしめす言葉。
男がこえにする。
あたたかな液体がひとすじ、ふたすじ、と手につたわる。
すると、ひとりの女性が女の左手のしたたりをなめはじめる。
ほほえみながら女をみつめている。
おもむろにその手を女の口にちかづける。
体液のにおい。
女性は親指ですくうとじぶんの口でひとなめし、女の口におしこんだ。
ほとばしりのほとんどを片手によせる。
その手で女の口から頬をなでた。
白く透明な液体は女のくちもとからこぼれていた。
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