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日付も変わり、午前一時頃。
お客さんはいない。
けれど私たちは一応仕事にきているのだから何かしらしないといけない。
コンビニなので当然防犯カメラがついているわけで。
それは万引き犯や強盗犯だけでなく私たちの仕事っぷりもバッチリ監視されているというわけで。
今夜一緒なのは二十六才フリーターの町田君だ。
「自分、店の外掃いてきます」
彼は一度バックヤードに下がるとほうきとちり取りを手に防寒着を着て外に出ていった。寒いのか顔をしかめて上を見上げた後、白い息を洩らしながら店の前と駐車場をほうきで掃き始める。
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