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今はこうやって呑気に眺めていられるけれど、これが完全な球体になってしまったらとてつもない力をもって、私たちなんて一瞬で消されてしまい、全てなかったことにされてしまうような、そんな恐怖感さえ感じる美しさだ。
子供の頃、月がずっと私の後をついてくるなぁと思っていた。
それがなんだかいじらしくて可愛く思えた。
捨てられた子猫が後をついてくるのと同じ感覚。
くすぐったくてうれしかった。
宝石とかあまり興味がない私でも月はきれいだと思う。
そういえば月をきれいと言わない人に今まで出会ったことがない。
きっと月がきれいなことに理屈なんてないのだろうな。
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