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もはやいちいち真面目に対応する気にもなれない。
私は「ハイハイ」と声に出さず返答すると町田君を手招きした。
出入り口の前に従業員が二人で立ちはだかる、とある街の、深夜のコンビニである。
「これなら強盗犯防止になるだろう?」
「はぁ、まぁ。あ! つか、俺別に告ってないっすよ」
「は? いきなり話飛ぶねぇ、若人」
「え、もしかして知らないんですか? よかった。それならいいですよ」
「は? ちょっと何そのじれったい言い回し。つか、あー、もう寒っ。とりあえず中入ろう」
町田君はほうきとちり取りを邪魔にならない所に置き、防寒着を着たまま店内に入ると私と二人、雑誌の整理をするフリをしながら話し始めた。
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