小春日和

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桜の蕾が膨らみ始め一番早い桜の開花宣言を耳にし、病院から電話があったあの日から1年。 見頃を過ぎた桜が風に舞う景色を一人で眺めていた。 そんな中、遠くにその姿を見つけた瞬間、目頭が熱くなった。 「おせーよ!」 涙と気持ちを隠しわざと強気な態度を取る。 彼女は文句言いながらも桜の木下に広げたシートの上で弁当の蓋を開けた。 その中身に俺は目を丸くした。 「スゲー量。誰が食うんだよ」 「二年分だから」 フフっと笑う彼女に飽れた顔をしつつ、手を伸ばし唐揚げを指でつまみ口に頬張った。 口いっぱいに広がった2年ぶりの味に再び目頭が熱くなる。 「あれ?不味かった?腕落ちたかな」 無言の俺に彼女が不安げに声をかけてきた。 「落ちる腕なんか最初からないだろ」 俺はそんな事を言いながら彼女を抱き寄ると、だいぶ痩せてしまった体に胸が傷んだ。

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