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「あ、そういえば、さっきのチョコクッキー頼もうか?」
「んーん、チョコクッキーはいらない」
「そっか。じゃあ僕もいいや。ねぇ僕、もっと小佐野さんの話が聞きたいな。クッキーは嫌いみたいだけど、ピーチティーは好きなんだね」
「うん、ピーチティーは好き。チョコクッキーも嫌いなわけじゃないよ。わたし、甘いものは好きなんだけど、チョコとか生クリームみたいなものよりも、こういうフルーティーなのがいいの」
「そうなんだ。僕はてっきり、女の子ってみんなチョコや生クリームが大好きなんだと思ってたよ。何かのお祝いも、機嫌取る時も、とりあえずチョコとか生クリームがいっぱい入ってるやつをあげたらいいんだと思ってた」
「あはは、そんなことないよ。それはちょっと言いすぎかな。女の子にはとりあえず適当に甘いものあげればいいなんて思ってたら大まちがいだよ」
「ん! 今のすごい良い笑顔! 小佐野さんの笑顔って、ピーチティーみたいだよね」
ピーチティーみたいな笑顔って、一体どんな感じだろう。ピーチだから、あたまの中には桃が浮かんでいる。ティーっていうとなんだか気取ってるみたい。気取った桃みたいな笑顔。想像していたら、なんだか可笑しくなってきた。
「ピーチティーみたいな笑顔ってなんだかヘンテコだよ。それってほめてるのかな? ふふ」
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