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「わかってますよ。ううー……中身何なんでしょうね。ジャケット?パンツ?大きさからして小物じゃないと思うけど……新作とかなんでしょうかね」
うずうずと中身を知りたくて仕方ない視線に笑いながら仕分け作業を続けると、今度は細長い1つの箱が出てくる。
「これは……あ、日野原さまからだ」
日野原 甲斐、彼はここにいるみんなが知っている。
(私としては黒柴先生よりも日野原さまの方が身近でいいな、なんて)
どちらにしてもドラマの世界の住人には変わりはないが、どちらかと言えばプライベートが全く謎、笑いながら色んなものを隠す黒柴先生よりも、怒ったりどなったりしながらも、こうやって面倒見がいい日野原さまの方が現実味を帯びている感じがする。
蓋を開ければFBIからの外部出向でこっちの警察庁に来ているバリバリのキャリアで、肩書は先生と肩を並べても遜色がないが、先生の前では手のかかる弟をしかる兄のように怒っている事が多いせいか、身近に感じる事が多い。
秘書の中でも特に仲がいい、マイキーでも知らない先生のプライベートについても理解があるようで、先生が秘書の人達の手に負えない時は『とりあえず日野原さまに連絡する』と密かにあてにしている程、昔から色んな事を知っている仲らしい。
『あら、ワインみたいね』
宛先だけで中身を確認しなくてもいい人物なのはわかっていたが、一応があるので確認してみれば、箱からは白ワインが1本出てくる。
『先生喜ぶんじゃないですか?ワイン好きだし』
『さすが日野原さまね』
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