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俺は今こうして仕事をしている。俺が夢見てきた仕事はこんなのじゃない。
日々の不満が募っていた。
「ふわぁあ……眠い」
この仕事についてかれこれ3年が経った。営業から帰ってきたらこうしてデスクに張り付く。ほぼ毎日残業で、残業が無い日は2歳年上の上司と居酒屋へ行く。もちろん理不尽に任せられた仕事の説教、そして会計は割り勘。
俺の心が休まる時間なんて風呂にゆっくり浸かる時くらいだ。そう思っていた。
「23時半か……(区切り良いしもう帰ろう)」
俺が帰りの身支度をしていると、携帯が鳴った。
「……はい」
「もしもし桐沢か? 今どこだ?」
上司からだった。
「……今帰ろうとしてたところですけど」
嫌な予感しかしなかった。
「何だよ。仕事終わったのか?」
「いえ……区切りが良かったので残りは明日やろうかと」
「は? 明日の午後にその書類使うんだぞ? 分かってんのかよてめぇ! 今からやって終わらせろ」
そう言うと上司は電話を切った。
「……(やっぱりな)」
いつも俺にばかり仕事を押し付け、自分も含め自分の可愛がっている部下達は定時で帰る。
社内の人間関係は一切無視して自分のやりたいことばかり。
いい加減疲れた。
もうこの仕事は辞めよう。俺は決意した。
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