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「お、おかえりさまっす……」
私は毛布から某カオナシのように顏だけ出して出迎えます。
彼は部屋に入ってすぐのキッチンとテーブルに驚いてらっしゃいまして。
「――ほぅ」
え、何それ。
怒る前の準備音?
スイッチ音?
と、思ったら彼は某カオナシの私の前にしゃがんできまして。
「ほぅほぅ」
「ほ、ほぅ?」
私も同じように言ってみたりして。
「……ご、ごめん! 片付けやる前に休憩してたら寝ちゃっ――」
「――ほぅほぅ」
……あれ? 頭なでなで?
彼、笑ってら……。
「――頑張ったから、許す。で? 俺にくれんの? 初手作りチョコ」
「く、くれる!」
んじゃ片づけんべな、と彼は上機嫌でキッチンとテーブルを片づけ出したのだった。
……作って、よかったかもー。
いえい。
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