第7章 7-4 5つの宝石の意味

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「次に、璃久さんの事件。 月明かりに照らされたプールで溺死させようとした。 このモチーフになった宝石はラリマー。 別名『アトランティス・ストーン』。 アトランティスは、全宇宙や天候を支配し、人類と神々双方の秩序を守護する天空神であるゼウスの怒りにふれて海に沈められた美しい王国。 衰弱していた璃久さんは、プールに沈みかかっていた。 また、璃久さんの腕には抵抗したときに出来た傷を負って、筋を痛めていた。 抵抗する傷、それはもう一つの別名『カリブ海の宝石』を表そうとしたんじゃないですか? カリブ海は、抵抗の象徴でもあるから。」 「あれは未遂に終わってしまって残念だったよ。 もう少し余裕があれば、美しい芸術作品になったのに…。」 そう言う柳井さんの言葉に、拳を力一杯握ると、さらに続けた。
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