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息が詰まり、ぎゅうと心臓が締め付けられる。
いつか来るであろう日だとは察していたが、おそらく彼女には遅すぎる決別だろう。
そしてあのクズのような男には、絶好のタイミングでの一方的な離別宣告である。
手紙にはこう書かれていた。
『母ちゃんが死んだから家は俺が相続し、すでに売却手続きを済ませた。お前との夫婦関係は長い別居状態やし、もう意味はない。あさって業者が来るので、荷物をまとめて実家にでも帰れ。人生をやり直せるよう離婚届に判は押したから、いつでも出せや』
つまりは実母が死んで介護の用が無くなったから、古女房にも用が無いというわけだ。
あの男らしい身勝手な通告に、優子はバカバカしくなって笑い出した・・・・・・だらだらと涙を流しながら。
全くゴミクズのような最低男だけれど、ゴミクズの様に捨てられたのは自分の方だから。
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