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これで虐待だの何だので訴えるならとっととしょっぴけばいい、受刑中の体位変換やオムツ替えはそちらでお願いしますよ、と彼女は涙声でブチ切れた。
職員達はそれ以上もう、何も言わなかった。
義母は空とぼけたような憎たらしい表情でフンと鼻を鳴らしただけである、思えばそれが彼女の最後の虚勢だったのだろうが。
一度、珍しく夫がウチに帰って来て、開口一番こう言った。
「臭っせぇなぁっ! お前、ちゃんと母ちゃんのオムツ替えてんのんかぁっ?」
その無神経な一言は優子の神経を逆撫でする。
「アンタの母親なんだからアンタが替えればっ? ロクに生活費もウチに入れないクセに偉そうに亭主面すんじゃないわよ、私が働かなきゃオムツどころか二人共飢え死にするんだからねっ!」
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