出会いは花吹雪紙吹雪

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*****  雅と出会った日から、毎日、学校帰りに彼女の病室へと顔を出した。  理由は分からない。 「また明日」だなんていう約束だってしてはいない。  それでも、僕が彼女の元に訪れても、彼女は嫌な顔一つせず、笑顔で迎えてくれる。  他愛もない話をしているだけなのに、彼女と過ごす時間はとても心地よく、まるで昔からの友人と一緒にいるような穏やかな気持ちになれる。  彼女が笑うと嬉しいし、彼女が拗ねると可愛いと思ってしまう。  多分、僕が彼女に惹かれていた。  そういうことなのだろう。  だから彼女の元に通っていたのだと思う。  出会いから5日目。  明後日はいよいよ彼女の退院日。  今日もまた、僕は彼女の元へと向かう。  病院という場所には慣れないけれど、忙しく動き回っている看護師さんや、ゆっくりと歩いている患者さん達の間を邪魔にならないよう目的の病室へと一直線に歩みを進める。  見慣れた角部屋の個室の前に立ち、扉に手をかけた時だった。
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