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魔術師団にも、第二王女の縁談に関する情報がもたらされた。
「……第二王女が周辺国に嫁ぐとなると危険だな」
「まあ、婚姻によって同盟を結ぶということは、これまでの同盟では心もとない……ここか、このあたりでしょうか。」
セルジオが地図を指す。
「嫁ぐとなると侍女がついていく、年頃と容姿からいってリーゼが選ばれるかもしれない……リーゼが外国に嫁ぐなど……」
「あんた私情どっかに置いてこい!」
「良い案がある」
「王女の縁談ですか?」
「周辺国を全部焼いたらどうだろう」
「ヤメテヤメテ」
「嫁にいかず、ずっとこの国にいれば良いじゃないか」
「そんなことよりリーゼ嬢をあんたが娶れば王女付きから外れるでしょうが」
「え?」
「え?」
セルジオは後に語る。
嫌な予感がした、と。
何かがぷち。と切れたような。
「大変です!結界が切れました!」
「城の薔薇が一斉に咲きました!」
「丸焼きにした鶏が生き返りました!」
「陛下の髭が膝まで伸びてます!」
「噴水がワインに変わりました!」
「うわあああ、団長落ち着いて!誰か!奇跡が止まらない!」
セルジオが頭を抱えた。
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