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「団長!お願いです!俺たちに不惑の術をかけてください!」
団員が詰めかけてきた。
「このままじゃ、俺たち……
夢見てしまいます。もしかしたら女の子に、好かれてるんじゃないかって」
「お付き合いとかできちゃったりなんかしてって……」
「泣くことないだろう」
「期待して傷つくのは嫌です。いっそ、あの侍女さんたちの望みが何か判ればいいのに」
黒ローブ達がメソメソしていると部屋の湿度が上がった気がする。
「単純に、手荒れクリームが欲しいとか」
「湯船単位で作りますよ!」
「安眠魔法の枕とか」
「失神レベルで熟睡できるの作ります!」
「カロリー半分の護符とか」
「食欲減退の護符だって作りますよ!」
「いや、それ呪いだから」
既婚者セルジオ、一蹴した。
「まあ、お礼も兼ねて探って来ましょうか。このままじゃ、精神集中できないようですし業務に支障がありますね」
「失礼のないようにな」
「団員のためですから。ね、団長」
「は?」
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