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龍信は、与一らと亀山近隣の集落を目指した。
そこで廃寺を見つけ、各集落の長を集めた。
「よく集まってくれたな。
私は、桑名の主だ。
亀山城主は、我々の地を今にも侵そうとして おる。
その隙に、我々は亀山の地をいただこうというわけだ。」
1人の男が、声をあげた。
「儂等にどうしろと申される。」
「我々に付き従うのであれば、このどのような地でもなる桑名芋の苗を与える。
さすれば、もう食料難に苦しむ事はない。
そして亀山が潤うまでの間の税は取らぬ。」
各々で話し合う長たちであった。
すると1番の年長者の長が手を挙げた。
「儂等は、あなた様に従いまする。
何なりとご命じ下され。」
「ならば、手出し無用。
しばしの間、亀山城下より避難せよ。」
長らは、頭を下げて退出し各々の集落へと急いだ。
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