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評定を終えて数日が過ぎ、龍信は幸隆と忠高を連れて城下の視察を行っていた。
堤防の作業現場を見て幸隆は、驚きのあまり口を開けたままになっていた。
「如何致した幸隆?」
「はい、このような堅固な物を見た事がありませぬ。
これはいったい…」
「これはな、過去の文明で使われていた物を今の世の技術で作り直したものだ。
まあ漆喰だな。」
「長、例の物出来ましてございます。」
「おお、伝助か。
どれどれ。」と手に取って見る。
「なかなか難しいですな、
いやはやこの煉瓦とやらわ。」
「それを港町に使いたいから、頼むよ。」
「へいへい。長の頼みじゃ仕方ねぇ。」
作業現場を後にし、港開発予定地へと向かった。
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