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婆さんが出て行くのを確認すると。
「君、この時代の者じゃないよね。」
驚きを隠せない女。
「心配しなくていいよ。
俺もそうだからさ、ここに来て2年になる。
好きなだけここに居たらいい。
そうだ、筆と紙を用意させる、君の事を知りたいしね。」
紙と筆が用意され女に渡すと女は書き始めた。
『私の名前は、嘉山 彩香。 アイドルをしてました。
ライヴ中に光にのまれて気が付いたら、この世界に男に捕まり売られる途中に嵐にあった。
気が付いたらここに…』
「そうか… 苦労したんだね。
彩香さん、ここでゆっくり癒えるまでいればいいよ。」
するとひとすじの涙を流す彩香であった。
久々の人の暖かさに触れたからである。
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