1734人が本棚に入れています
本棚に追加
日野から蒲生家を先鋒に進んでいた龍信。
「殿、若がここまでおやりになられるとは思いませんでした。」
「全くだ、忠勝といい輝信といい末恐ろしい次代の者たちだ。」
「我が子ながらなんとも頼もしいですな。」
観音寺城へと着くと輝信が疲れた顔で出迎えていた。
「輝信、如何した?」
「は、戦とはこれ程酷い物なのですか…」
「ああ、そういうものだ。
民の笑顔が為と己に言い聞かせて耐えておる。」
「殿の言葉聞けて良うございました。」
「大殿、お早く城内へ。」
手招きする幸隆。
フッと笑みを浮かべる龍信。
「幸隆、少し若返ったか?」
「大殿、拙者やはり戦場が似合っておるようにござります。」
「そうだな。」
最初のコメントを投稿しよう!