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ある男が心臓を患い、仕事も出来ず入院していた。
収入は無く、節約しながら貯蓄を切り崩す日々。
切り詰めに切り詰めた生活も、そろそろ限界だった。
「もう金が無い。この心臓さえ元に戻れば……」
男がため息をついた時、突然目の前が光り輝いた。
そしてその光が消えると、その場所には天使の姿が。
「貴方のため息が聞こえました。お悩みの様ですね」
そして天使は、男が期待していた言葉を発する。
「何でも一つだけ、願いを叶えましょう」
男は喜び勇んで自分の胸を押さえながら言った。
「ここを元通りにしてくれ!俺の願いはそれだけだ!」
「そうですよね。お察しします。お安い御用です」
天使が指先を男に向けると、男の身体が輝きだす。
「それでは」
天使は消え、男の輝きは次第に増していった。
そして輝きが消えた時、男は元の綺麗なパジャマを着ていた。
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