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「買ってくれます?」
「買わねーよ」
さっきからこの会話ばかりで先に進まない。
でも俺にはコイツを買う気はない。
「ご飯、ごちそうさまでした。いつかオレのこと買ってくださいね」
「買わねーってば」
「ならきっと、もう会えないですね」
千鶴はちょっとだけ悲しい顔をした。
その顔をみて何故か俺も悲しい気持ちになった。
コイツのことは何にも知らない。
千鶴って名前と、身体を売る商売をしてるってことしか。
それなのに。
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