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アイツの気持ちはずっと前からあなたにあったんですよ。
いいえ。
はっきりそうとは言わなかったし、オレだって最初は普通のブラコンかな、くらいでしたけど、見てりゃわかりますって。
オレだってアイツに惚れてましたからね。
アイツなりに頑張ってたと思いますよ。
でも人を好きになるのって、頑張るとかそうじゃないでしょ？
アイツはアイツで、想いを断つためにもがいて、オレと結婚までしようとして。
オレはオレであなたと引き離して勝ったつもりだったんでしょうね。
でもダメだった。
オレじゃアイツを笑わせてやれないんです。
かといって、オレの口から言っても…って思って…
パスポート取りに行っておいでって言って、自分の目で確認させたんですよ。
えぇ…かなりショックを受けてましたね。
でも、それを機に、考えてたみたいで。
昨日、ようやく言われました、別れたいって。
はい…
自分の気持ちはここにはないって言われましたから、だから…っ……
えぇっ？
泣いてないですよ？
やだなーもう…
だからですね、そのっ…んっんーっ
だから！泣いてないですって！
持てるモンだけ持って、そっちに帰しましたからね！
あぁ…ついさっきです。
急にって言われても…。
えぇ…たぶん少しすれば戻ると思いますから。
だから……
アイツのこと…
頼みます。
お礼なんて言われる筋合いないです。
あ、でも、強いて言えば、オレはお金が大好きです。
冗談ですって。
あっそうだ、根岸さん。
荷物…二人で取りに来てくださいよ。
でも～じゃなくて！
待ってますから。
３人で飲みましょうよ。
ほら、挨拶に行った時、一緒に飲めなかったじゃないですか。
だから、今度は是非。
はい、じゃあ…また…。
あ、それと…
トモ…でいいですよ。
はい、仲間はオレをそう呼びます。
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