before.1

12/27
前へ
/366ページ
次へ
そう、私は彼に恋をしたあの日から変だ。 ー...変、なんだ。 「次視聴覚室だよ、行こ」 「...うん」 多分、私の本能はこの人はダメだと訴えてる。 それなのに。 ー...目が、あの派手な茶髪を追う。 私たちの前を友達と一緒に歩いて行く。 制服のシャツは第二ボタンまで開けてあって、指定されているネクタイも巻いてなくて。 耳にはやっぱりピアスがふたつ、首元にはネックレス。 昔までの私なら、関わりたくないと思っていたような人なのに。 今は好きだなんて。 ー...あーあ。 ...こんなの、もう、どうしようもない。
/366ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1531人が本棚に入れています
本棚に追加