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ー...彼と出会ったのは高校の入学式。
進学に対しての意欲もなく、地元のそこそこのレベルの高校に入学した。
中学の3年間は特にこれといった思い出もなく終わっていった。
きっと、高校の3年間もそういう風に終わるんだろうと思ってクラス分けの掲示板を見ていて。
そのとき、周りにいた生徒達がざわっとして。
そのざわめきはどんどん大きくなるもんだから、何事かとちらっと視線を向けると。
ー...キラキラと輝く茶髪がなびいていて。
...うわ、髪染めんの禁止なのに、入学初日からとか勇気あるやついたんだ...。
なんて思っていたら。
ー...ふと、目が合って。
きっと、たった3秒。
彼の瞳はどこまでも澄んでいて。
ー...綺麗。
そう思った。
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