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「おはよ柚」
「うん、おはよう」
入学式の日に彼を初めて見ておよそ1年。
同じクラスになって早一週間。
「いやぁ、キングの周りはいつも賑やかだねぇ」
「...そうだね」
私があの日一目惚れした彼は、この学校では通称キングと呼ばれている。
理由は簡単。
成績は毎回学年トップ、運動だって不得意なものなんてない。
そして、学校一目立つから。
いつの間にか、彼の呼び名はキングで定着していた。
実は同じクラスになるまで知らなかったんだけれど、彼の名字は金城というらしい。
今となってはそれが元だったのでは...と思ってるけど。
「ってか今日登校してくるの早くない?」
「あー、なんか姉貴に送ってもらったとか話してたよ」
「ふぅん...」
あくまで、興味ないフリ。
迷惑なクラスメイトとして見てるフリ。
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