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「……っあ、……壱っ、そ……こ、」
「……ここイイ?」
ググッと腰を押し付けられて、声にならない声にシーツを握りしめる手に力が入る。
背中を這う舌にビク、と肩を揺らすと、潤んだ瞳で壱吾を見上げた。
「い、じ…わ、るっ……」
荒い息とはしたない音が部屋に響いて、いつもより余裕のない壱吾の表情に私まで敏感になる。
「…………あー、ちょっと待って。やばい」
壱吾はピタ、と動きを止めると、ゆっくりと息を吐き出す。
「すっげえ締まる………」
「そ、ういうこと……言わな…っ!」
体勢が変わると欲を宿した瞳が私を見下ろす。
キュ、と指を絡め合うと、キラリと光る右手の薬指にチュ、と唇で触れた。
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