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「あれ?なんか北見さん疲れてない?今日ハードだった?」
事務所の扉を開ければ、津坂さんが机に向かって来月のシフト作成を行っていた。
タイムカードを押しながら眉を下げて笑う私に、津坂さんはニコニコしながら手招きをする。
「来月、24日休み取れそうだよ」
「え?……本当ですか!?」
「クリスマスイブなんだし、羽村くんと一緒に過ごしたいでしょ?」
誕生日デートから二ヶ月。
壱吾は家庭教師のバイトを始め、すれ違う日も多くなったけれど、思ったよりも心は穏やかで。
たぶん、それはあの日の約束があるからだと自分でも感じている。
「津坂さん、ありがとうございます!早速、壱吾に報告しようっ」
「あ、今日は羽村くん来るんだ?」
急にウキウキし出す津坂さんに笑顔で頷くと、更衣室に向かおうと事務所のドアノブに手をかけた私を引き止めた。
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