2052人が本棚に入れています
本棚に追加
和田さんは私の足の間に自らの足を滑り込ませると、私達は今までで一番近い距離になる。
必死で腕を振り解こうとするけど、ビクともしない。
「離して下さいっ!」
「ぶっちゃけさー、彼氏より俺の方がいい男だと思わない?」
「壱吾より、いい男なんかいない!」
「あー、はいはい。っんとにイラつくね。これだけ落ちない女も初めてだわ」
そう言いながら髪にキスをすると、カリ、と耳朶に歯を立てる。
ゾワゾワとした悪寒が走り、思いっきり顔を背けて抵抗した。
「いい男かどうかなんて、他を知らなきゃわかんねーじゃん。…な、俺と試してみようぜ。一回くらい、どってことないだろ」
「っ、やだ!離してっ!」
首筋に顔を埋めると、チク、とした痛みが走る。
私の腕を片手で頭の上で纏め上げると、頬を掴みキスをした。
最初のコメントを投稿しよう!