〈過去〉19歳・初夏

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ワイシャツのボタンを外され、露わになったキャミソールの肩紐をずらせば、下着が覗く。 「……へぇ、意外。思ったよりデカいね」 …………やだ。気持ち悪い。 なんで、こんなこと……。 触れる手が、唇が、不快で堪らない。 抵抗したいのに、さっき叩かれたことが思いのほか頭の中を占めていて、身動きが取れなくなる。 されるがままなのが悔しくて、私は思いっきり下唇を噛み締めた。 ーーーすると。 ガン!と、ドア付近から大きな物音と誰かの声が聞こえた。 「あれ?鍵閉まってる。……北見さーん、いるー?」 帰ると言っていたはずの津坂さんの声が私の耳に届いた瞬間、大声を出そうと息を吸い込んだ私の口元を、素早く和田さんの手のひらが覆った。
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