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「なんでっ?今日逃したら、もう会えないかもしれないんだよ!?……まだ好きなんでしょ?」
ひと際、グイ!と力強く揺さぶられ、まるで自分のことのように有紗が目元を潤ませる。
「……だっ、て……これから仕事だし。それに………行く理由が、ないよ……」
差し伸べられた手を振り払ったのは私なのに、会いに行ってどんな顔で何を言えばいいの?
すると。
「理由って必要?」
声のした方を見れば、あの日以来、どことなく気まずいままだった瑞妃が私服姿で立っていた。
「えっ、…なんで……今日休みじゃ、」
「香音の代わり」
「え…?」
私の横をすり抜けると、自分のロッカーの鍵をガチャ、と開ける。
「いい加減、自分の気持ちに素直になれば?」
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