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それから一週間後。
昼休憩に入る俺の前に、気持ち悪いくらいニコニコと笑みを浮かべた先輩が現れた。
「よ、羽村。今から昼休?偶然だな一、俺もちょうど昼飯食おうと思ってたんだよ。一緒にどう?」
「…………なんですか、そのわざとらしい誘い方」
図ったかのようなタイミングで現れておいて、偶然はないだろう。
何か俺に用事があって来たに違いない。
しかもそれはきっと………。
「まぁ、細かいことはいいだろ。あっちに美味い蕎麦屋があんの。行こうぜ」
半ば強引に歩を進める先輩の背中に小さな溜息を吐くと、俺達は蕎麦屋へと向かった。
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