告白

4/30
前へ
/747ページ
次へ
完全に恋バナモードの相田さんは、お構いなしに切り込んでいく。 それに対して、先輩もまた堂々と答える。 「そうだね。頑張って口説いてるんだけど、なかなか手強くて」 それを聞いた相田さんは、小さく「きゃあ!」と悲鳴をあげた。 ……………あー、面白んねぇ。 邪魔するのはナシだとか言われたけれど、そんなもの守る義理もない。 「先輩、楽しそうなところ悪いんですけど、もうスーパー着くんでそこらへんにしてもらっていいですか?」 「そう、残念。じゃあ、またあとにするよ」 ルームミラー越しにチラリと視線をやれば、腕を組み、余裕そうな笑顔。 ……………くそ、腹立つ。 苛立つ気持ちを抑えながら、俺は遠目に見えるスーパーの看板を目指した。
/747ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2052人が本棚に入れています
本棚に追加