告白

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ひと通り必要だと思ったものをカゴに入れ、主任のいる精肉コーナーへ向かう。 「あれ?有紗だけ?」 葛宮さんに気付いた藤野さんは、ヒラヒラと手を振っている。 「今、香音達にレジ行こうって言いに行ってる」 するとそこへ、主任ではなく相田さんがやってきた。 「あれ、瑞妃ひとり?」 藤野さんがそう声をかけると、ニヤっと口元を緩める。 「ふふっ、気を利かせてきたの」 何やら得意気にそう言う相田さんに、藤野さんは「え、うそ!いー感じなのっ?」と盛り上がり始めた。 気が気でない俺は、すぐにでもここから動きたい衝動に駆られる。 「お、悪い悪い」 そう言いながら主任が戻ってくると、少し遅れて香音と先輩がやってくる。 先輩の後ろを歩く香音の様子が何だかおかしく感じたものの、声を掛けるチャンスはなく、それぞれレジへと向かった。
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