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出会ったのは、バイト先のファミレス。
だけどそれは、あの日じゃなくて……。
「………高二の夏にバイト先のファミレスで見かけて、一目惚れしたんです」
これは香音も知らないこと。
「夏期講習のあと、友達連中とファミレスに立ち寄った時に接客してくれたのが彼女で。その時の笑顔にヤラれました」
今でもハッキリと覚えてる。
ドリンクバーで初めて交わした言葉と、最後の笑顔。
「へぇ、じゃあもしかしてそのファミレスでバイト始めたのって、彼女に近付くため？」
「……まぁ、そうですね」
香音には本当のことが言えなくて、バイトを始めた理由を『なんとなく』で誤魔化した。
事実を知った香音は、今何を思っているだろう。
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