告白

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「そんな改めて言わなくても、羽村が今も元カノを好きなことくらい知ってるって」 「そうそう」 主任と石田さんに慰められる形でテーブルを囲めば、女子会ならぬ男子会のはじまり。 「その元カノと連絡とれないの?」 「……まぁ」 「今も連絡取ってるバイト仲間いないの?もしかしたら誰かが知ってたりするかもよ?」 「残念ながら、誰も知らないんですよね」 そんな話をしていると、石田さんが何かに気付いたように大きな声を上げた。 「あー!桐生さんが抜けがけしてる!」 石田さんの指の先を辿るように視線を滑らせれば、香音と先輩がふたりで抜けようとしているところ。 「具合悪そうだから介抱するだけ。でも、邪魔しないで?」 そう言った先輩は、スルリと香音の肩に腕を回した。
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