2049人が本棚に入れています
本棚に追加
/747ページ
面影はあるものの、あの頃より確実に綺麗になった香音。
「……今日、俺がどんな気持ちでいたか、香音はわかんないだろ?」
先輩という強力なライバルまで現れて、心の中は醜い嫉妬と焦りにまみれてる。
「先輩に”本気だ”って口説かれてるときも、先輩と二人で消えたときも、どんな気持ちで見てたか教えてやるよ」
逃さないようにギュッと腕の中に閉じ込めると、耳元で低く囁く。
「”香音に近づくな、触れるな”……そう言いたくて仕方なかったよ」
そんなこと言う権利なんかないって、わかってるのに。
香音が先輩を選んだら…って考えれば考えるほど、怖くて仕方ない。
最初のコメントを投稿しよう!