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………もしかして、葛宮さんは何か気付いてる?
「……いや、」
口籠る俺に、葛宮さんは微かに笑ったような気がした。
『すみません、意地悪でしたね。……大体の事情は、香音から聞きました』
………あー、やっぱりバレてんだ。
なんとなく、香音の泥酔の理由もわかったような気がして、小さく溜息を吐く。
「そうですか。……お店の場所、教えてもらっていいですか?」
香音達が呑んでいたお店は、ここからそんなに遠くはなくて。
俺は葛宮さんとの電話を切ると、何か言いたげな石田さんのフォローと、今日中の仕事を急いで片付けてからお店へと向かった。
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