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そう口にした瞬間、ゆっくりと香音がこちらを向く。
目が合えば、寝起きとは思えないくらいぱっちりとした瞳で俺を見ていた。
「…………な、んで」
驚かせてしまうことくらいわかっていたけど、このまま黙ってるわけにもいかない。
「影の協力者から頼まれた」
すると、香音はポカンとした顔を向けたかと思えば、すぐに何かに気付き、照明横の携帯を手に取る。
葛宮さんからのメッセージで状況を把握したらしい香音は、おでこに手を当て、ひとつ溜息を吐いた。
「…………本当、迷惑かけてごめん……」
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