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「………泣いたのか?」
そう言えば、慌てて隠すように両手で顔を覆う。
「の、呑み過ぎると勝手に涙が零れたりすることだってあるでしょ…!」
………泣いた原因はわかってる。
泣くくらい悩ませてしまったのは俺だから、無理のある言い訳に気付きながらも、それに合わせた。
「じゃあ、寝るわ。おやすみ」
グッと背伸びをして立ち上がる俺を、香音は引き止める。
ゆっくりと香音を見下ろせば、困惑したような表情を浮かべていた。
「………もしかして、泊まるの?」
「そうだけど?」
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