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「疲れてるんでしょ？だったらちゃんとベッドで寝て。じゃなきゃ泊めないから」
毛布を奪い取られ、俺を見下ろす香音は少しムスっとした顔をしている。
「はいはい。わかったよ。でも香音も一緒だから」
こう言えば、俺がソファで寝ることに納得するだろう。
身体を起こし、目を丸くしたまま固まる香音をじっと見つめる。
「…………それこそありえないでしょ」
「香音をソファで寝かせて、一人ベッドで寝る方がありえねーから」
これで簡単に折れると思ったのに、香音はなぜか口を噤んだまま。
………おいおいおい、まじかよ……。
予想を遥かに越えた状況に、内心焦りを隠せない。
「なに、もしかしてまた心配してんの？」
後戻りも出来ずに、ただただ俺は自分を追い込んでいく。
「なんかされるんじゃないかって」
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