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そっと近づき、ベッドの縁に腰掛けると、その寝顔をじっと眺める。
………昨日、俺が何を言おうとしてたのか、香音は気づいてるんだろうな。
口にする前に寝落ちしたのは良かったのか、悪かったのか。
小さく吐いた溜息と共に、抑えきれず伸ばした手で香音の頭をゆるりと撫でる。
………何にもしないって言ったけど……。
俺は人差し指でそっと香音の前髪を避けると、
「………行ってきます」
そう小さく呟いてから、軽くおでこに口づけた。
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